富山ライトレール

撮影：2005～2018年　制作：2021/6

富山ライトレール(ポートラム)は旧JR富山港線をLRT化した鉄道で、2006年に開業しました。写真は開業1年前の富山港線時代の姿で、単行のキハ120形が富山と終点の岩瀬浜を結んでいました。電化されているにもかかわらず閑散路線のため、経費節減でディーゼルカーを使っていました。
※LRT：Light Rail Transit, 次世代型路面電車
2005/9/19, 富山。

富山港線にはキハ120形のほかに、旧国鉄の475系交直流急行型電車も使われていました。
北陸本線は交流電化されていますが、富山港線は直流のまま取り残されていました。
2005/9/23, 東岩瀬。
　

富山港線の終点、岩瀬浜駅です。国鉄時代からの駅舎が使われていましたが、LRT化によって撤去されました。

富山駅の北口です。2005年の訪問時、LRT軌道の工事が急ピッチで進められていました。

　　

上掲と同じ地点で、LRT化された姿を撮影しました。富山駅発着だった旧富山港線の線路を付け替えて、富山駅の北側市街地の道路上を経由する線路が新たに造られました。
2010/1/31, 富山駅北。

LRT化によって誕生した富山駅北のターミナルです。背景はJR富山駅で、ホームに停車中の特急サンダーバードが見えます。
訪問時はこのように行き止まりでしたが、2020年に駅を貫通する線路が開通し、富山地方鉄道の市内線とつながりました。同時に富山ライトレールは富山地鉄に吸収合併されています。

新しくできたライトレールは、子供達にも大変人気があります。

市街地に新設された路面区間を走るTLR0600形です。連節2車体2台車の低床式で、前作でご紹介した富山地鉄の9000形と同型です。開業時に7編成が用意され、それぞれ白地に虹の七色のアクセントカラーをまとっています。
※2019年に銀色の第8編製が増備されています。
インテック本社前。

旧富山港線の接続点です。ここから先の左奥が、路面を離れて専用敷区間になります。
奥田中学校前。

ここからは2018年の訪問になります。青色第6編製のサイドビューです。夕暮れ時なので、少し流し気味に撮影しています。
2018/10/14, 富山駅北～インテック本社前。

大分暗くなってきましたので、ズーミングで撮影しました。
インテック本社前。

上掲の近くで翌日撮影しました。路面の併用区間は距離が短く、単線になっています。
2018/10/15, インテック本社前～奥田中学校前。

TLR0600形の車内です。連接部の周辺のみロングシートになっていますが、クロスシートと同様の作りで豪華な感じがします。

専用敷区間で、オレンジ色の第2編成と黄緑色の第4編成がすれ違うところです。
城川原。

城川原には富山ライトレールの本社(当時)と車庫があります。鉄道むすめのキャラクターがお出迎えです。

城川原の車庫では、車両の入れ替え中でした。手前の車両は裾カバーを外していて、車輪が見えます。

細長い連結棒を使って、紫色の第7編成を庫内へ押していきます。

終点近くの岩瀬運河を渡るところです。モーターボートが多数停泊していました。
岩瀬浜～競輪場前。

新しい終点の岩瀬浜です。富山港線時代の駅舎はなくなって、モダンな電停に変わりました。LRT化によって車両も快適になり、駅の数や運行本数が増えて大変便利になりました。
全国的に路面電車を廃止する動きがありましたが、富山ライトレールはその流れを変える嚆矢です。路面電車を軸とするコンパクトシティをめざす富山市に拍手を送りたい。