チューリッヒ

Zurich/ Switzerland

撮影: 1995/7, 制作: 2014/11, 改訂: 2019/11

まじめなサラリーマン生活を送っていた1995年、ありがたいことに3ヶ月の休暇をいただく機会を得ました。休暇はご褒美なので、会社から給料は出ますが、小遣いは出ません。 さっそく欧州各地のトラムを見に出かけました。最初の訪問地はスイスのチューリッヒです。当初の予定にはなかったのですが、トランジットの時間が少しあったので、空港から鉄道で街の中心に出かけました。限られた時間でしたので、撮影場所はチューリッヒ中央駅前のみです。多くの路線がある美しい街で、もっとじっくり滞在すれば良かったと思ってます。

Zürich Bahnhofplatz, 1995/7/2

チューリッヒ中央駅前の地図に、撮影場所ABCを書き込みました。赤線がトラム路線です。

		【地図A地点】 チューリッヒ中央駅前には、各方面から7本もの系統が集まってきます。 鬱蒼とした街路樹の茂るBarnhof Str.(駅前通り)を走る[6]系統の動物園行きです。 レールの幅は1,000mm、日本では見慣れないメーターゲージですが、欧州のトラムではごく一般的な規格です。チューリッヒ市交通局(VBZ)が運営しています。
		古色蒼然たる車両が、遠来の旅行者をお出迎えしてくれます。 この道路は、市電だけが走る歩行者天国です。
		画面左奥の駅前通りへ進入する[13]系統。車両は1638号、3車体で台車が3つという不思議な構成の連接車で、Be 4/6形ミラージュと呼ばれています。どことなくレトロな感じがしますが、1960年代の製造です。

		中央駅の正面にアルフレッド・エッシャーの銅像があります。19世紀に活躍した実業家及び政治家で、ゴッタルド鉄道やスイス北東部鉄道の設立と運営に尽力しました。
		[14]系統Seebach(ゼーバハ)行きの2006号です。重厚な石造りのホテルが建ち並ぶ風景の中を、次から次へとトラムが行き交います。
		[7]系統、1654号。日本企業の広告が屋根に掲げられています。
		同じく[7]系統、1652号を道路の反対側から撮影しました。 中間車の短い車体にも4枚折戸のドアが付いています。
		【地図B地点】 付随客車、即ちモーターも運転台もないトレーラの774号です。右側の1419号に牽引されて走っているところです。欧州ならではの編成に感激しました。
		上掲から東へ振り向いたところです。後方のビルに東京銀行の文字が見えます。同行は外国為替に強く、世界中に支店がありました。現三菱UFJ銀行です。
		【地図C地点】 中央駅の正面玄関前を走る3連接の1659号です。
		同じく1644号です。3連接車の後ろにさらに1編成が連結されています。
		駅前の南側にあるホームに停車中の[10]系統。行き先はBahnhof Oerlikon(エルリコン駅)になっています。トラム[10]系統は、のちに空港まで延長されています。 車両は2026号、当時最新のタイプで、2車体3台車の連接車です。
		チューリッヒには6本のトロリーバス系統があり、 そのうちの[31]系統が中央駅前に姿を見せます。 車両は、1988年製造の Mercedes-Benz, O405 GTZ。
		駅の南西にあるレーヴェン通り(Löwen strasse)に進入する[14]系統の2006号です。車両は片運転台なので、後部は展望スペースになっています。
		同じくレーヴェン通りを走る[31]系統のトロリーバスです。通りには万国旗がたくさん飾られています。 ※現在、系統番号は変わっています。